低音用スピーカーBOXの材料について(1/2)

2022年9月11日

ケルトン型を応用したスピーカーBOXを何回か試作したが、情けないことに写真がきちんと残っていない。
スマホで音響特性を測定したが、見返すとあまりちゃんとしたものがない。
読者の皆さんには大変申し訳ありませんが、「こんな感じで作りました」的な説明になっちゃいますがご容赦ください。
出来るだけ分かるように頑張ります。
下記の構造のものを作ると想定して、主な材料と作り方を説明していく。
(事情あって、すみませんが、スピーカーユニット周辺を非公開にさせてもらいました)

BOX本体

以前はスピーカーBOXの材料として、塩ビのパイプやアクリル板を使っていたが、ウェアラブルなスピーカーとなるので、重量も気にしながら材料を選ぶことになる。
ハイファイを目指すマニア諸兄は呆れるに違いないが、BOXはホームセンターでいろんなサイズを販売しているのを見かける樹脂製の円筒形のビンを使う。
※3Dプリンターが使えるのであれば、もっと効率的でカッコよくできるのだろうが・・・。
例えば、「モノタロウ」さんで扱っている次のもの。

W005 広口ビン ヨトリヤマ(世取山) 容量50mL 1個 W005 – 【通販モノタロウ】 (monotaro.com)

広口ビン ヨトリヤマ(世取山)

他にも複数のメーカーが同様のシリーズを出している。
樹脂製のビンを使うメリットは、

  1. いろんな容量が選べる(ex. 30cc、50cc、100cc、250cc、・・・)
  2. 柔らかくて加工しやすい(カッターでも切れる)
  3. 円筒形だから共振しにくい

といったことがあげられる。
蓋も利用できるし。

蛇腹

これは探すのに苦労した。
地方のホームセンターでは見かけたことがないので、「モノタロウ」さんのホームページで探すこととなる。
「蛇腹」で検索するといろんな用途の数多くの製品がヒットする。
入手した範囲の中ではあるが、サイズや硬度の面から、現時点、次の一択だ。

三好キカイ ジョイントブーツ HJ-10

このシリーズでは、11種類のサイズ、仕様違いがあるとのことだが、他の型番のものは単に径や長さが違うだけとは限らず、山の形や肉厚の違いがあり、大きく特性が異なると考えた方がよさそうだ。
本来はユニバーサルジョイントという関節のような機構部品の防塵用のカバー用途に使うらしい。

ダクト

ドレインホース(エアコンの排水用途)やビニールチューブ(ホームセンターで切り売り)を使用する。
ドレインホースは凸凹の表面となっているため、空気の流れによる笛を吹くような風切り音に注意して使用しなければならないが、折れ曲がらずに屈曲するので、先頭の図のダブルバスレフ構造(直列に第1空気室→第1ダクト→第2空気室→第2ダクトを配置)にする場合に空気室間をつなぐダクトに使用するメリットはある。
ビニールチューブは径が何種類もあるが、私は内径12㎜、外径16㎜のものを使用することが多い。
目標のバスレフの共振周波数とスペース上、使用可能な長さ制限を考慮し、径と長さを決めることになる。

重り

金属平ワッシャーを数枚重ねてねじ止めしたものを使用。
蛇腹の軸穴径が19㎜なので、ワッシャーは22mmのものを使えばきっちりと蛇腹に装着できる。
重量が30g~50gくらいにするのが良いみたい。

ダンパー

0.5~0.75mm厚程度のPP(ポリプロピレン)のシートを使用。
下記パターンで切り抜いた。

ダンパーは蛇腹が伸縮する際に、バタついたり、重みで垂れてスピーカーBOXの壁面に接触したりすることを防ぐ目的がある。周囲と十分間隔があり、接触の心配がなく、バタつきも無いようであれば省略してもよい。

組み立てについて

樹脂のビンをはじめ上記の材料同士の接着には、グルーガンを使用した。
グルースティック(ホットメルト接着剤)が素速く固定され、密閉性も高くできるためだ。
例えば、最上部の構造図の第1空気室と第1ダクトの接着部に針の先程度の孔が開いていても大きな異音が出てしまうので密閉性は最重要。
スピーカーの配線コードも要注意で、引き出した部分で隙間が発生し、異音が発生することがある。
私は、ここにもしっかりとホットメルト接着剤で密封してしまう。
見栄えよりも空気が漏れないことを優先して接着する必要がある。
下の写真は先頭の構造図を実現したもの。※申し訳ないですが、第2空気室と第2ダクトが写っていない。
写真の上が組みあがった状態の外観で、下がスピーカー前後を開いてみたところ。
樹脂のビンの蓋を使って、スピーカーを挟むようにホットメルト接着剤で固めてある。

ダンパーは重りから伸びたビスを中心に通して、周囲の樹脂ビンのふちにグルーガンを使ってホットメルト接着剤で固定する。
下記の写真を参考にしていただきたい。

グルーガンはダイソーさんで、税抜200円で販売されている。

グルーガン

スピーカー

幾つか候補があり、次回、2.1chアンプと合わせて報告します。