ウェアラブルスピーカーの試作を振り返る(3)

ネックスピーカー型(つづき)

前回、身体に直接振動を加えようと試みた試作品を紹介し、すぐに諦めたわけだが、発想としては面白いと自分では思っているので、何とかもう一度トライしたいものだ。

その3:ひごもっこすん方式原型

次に考えた方式は、現在採用している方式の原型となるもので、本ブログの当初の投稿で紹介している。
骨伝導型と基本同じ構成だが、蛇腹で身体を直接加振しないようにしている。
次の記事をご参照下さい。

ウェアラブルスピーカーの試作(1)

 

上の記事の試作品と同様の試作品の写真が残っていた。
装着感を改善するために試行錯誤で二つ作ってみたと記憶している。

首の後ろに関節(ユニバーサルジョイント)を設ける等の工夫を行ったが、固い材料を使っているのでどうしても装着感に不満が残る。
そこで、分厚い革を土台にパーツを貼り付けて、装着感を改善しようと試みたのが下の試作品だ。
見て予想がつくと思うが、重心が後ろに偏っており、上を向くと後ろにずるずるとズレていった。
それでも作ってみた意味はあった。
革を購入したり、調べたりするうちに、革で外側を作ってみたらカッコいいものが出来るのではないかと考え、レザークラフトをやってみようと思いついたことだった。

 

その4:リアル5.1ch

これも、当初投稿した記事に詳しい。
ネックスピーカーではパナソニックが4個スピーカーを搭載したゲーミングネックスピーカーを出しているが、それを上回る5.1chということで、ひそかに自己満足に浸っているわけだ。
しかし、残念ながら試作品が現存していない。
この試作品は5.1chのAVアンプで駆動していた。
5.1chのホームシアターのような自然な定位感はなかったが、それなりに立体感はあった。
特にセンターチャンネルは、ネックスピーカーでぼやけがちなセリフがしっかり前方に定位し、効果があったと思う。

ウェアラブルスピーカーの試作(2)

 

下が実際の試作品の写真。

まとめ

2.1chにすることのメリットは十分に確認できたが、重さや大きさの面で、首周りだけで支えるのは厳しいと判断。
2020年半ばだったと思うが、肩に背負う方式を検討することにした。
バーチャルにマルチチャンネルを再現するヘッドホンやネックスピーカーも出ているが、表現が難しいが、何となく靄がかかったようですっきりしない。音の方向が明確に感じられるのはまれだと思う。
リアルに複数のスピーカーを内蔵したヘッドホンがあるが、普及しないところを見るとこれも効果が薄いのか?
ヘッドホンに覆われた耳介の周辺だけで音の方向を感じさせるのは無理そうな気がする。
挫折したリアルな5.1chは再トライしてみたいと思うネタだ。

つづく