ハーネスについての再検討(2)(ウェアラブルスピーカー)

ひごもっこすんのウェアラブルスピーカーの低音や振動を生成する部分のしくみは、おおよそ下の様になっている。

今回着目している部分は、下端の振動生成部の振動についてだ。
振動は低音用のスピーカーの空気圧で蛇腹を伸び縮みさせ、蛇腹の先についた重りを上下させることで振動を発生する仕組みになっている。

どういう経路で振動を感じるのか?

改めて、まじめに考えると明確に説明が出来ないのだ。
世の中に広まっている振動スピーカーとかシェイカーと言われるものはわかりやすい。
例えば、リクライニングシートに組み込んだボディソニックといわれる装置だと、椅子の内部、背中や腰やお尻付近に振動スピーカーが組み込まれていて、身体に垂直方向に振動を加えている(と理解している)。
つまり、身体をシートの裏からスピーカーが細かく押したり引いたりしているわけだ。
身体をシートに密着すればするほど、振動が良く伝わることが直感的に理解できる。

上図の柔軟BOXの振動についても、身体に対して垂直方向の振動なので、ボディソニックと同じ伝わり方だ。
確かに、身体に押し付けると振動が良く伝わることが実際に体感できる。

それに対して、上図の下端の振動生成部だと、筐体(蛇腹や重り、スピーカーを組み込んだ樹脂で出来た筒)の中で、重りが身体に対して平行に動く。
身体に対して平行だと振動を効率よく伝えれない気がするが、そこはハーネスを経由して体に伝わっているのだろうと考えているが、ここが分かりづらいところだ。

筐体自体が揺れるのが良いのか?

当初は、筐体内の重りが揺れるので、筐体が振動してそれを体が感じると考えた。
しかし、筐体が揺れれば揺れるほど振動を強く感じるかと言えばそうでもなさそうだ。

筐体が揺れるのは、重りが動く反作用で、筐体やその他が、逆方向に動く現象と思われる。
重りと筐体やその他は、互いに逆方向に動いて、身体に伝えるべき振動を弱めてしまうのではないか?
と考えた。

(すごく、簡単なことを難しそうに述べている気がするぞ)
(正直、物理学が苦手だ)
(間違っているかもしれない)

気を取り直して、このへんのイメージを絵にかいてみよう。
筐体が緩く身体にくっついている場合と、筐体がしっかりと体にくっついている場合について、重りや筐体の動きを比較してみた。

左列も右列も筐体内の蛇腹の伸縮量は同じで、おもりも筐体基準で考えると同じ量だけ動いている。
左列は筐体と重りが互いに逆方向に動き、身体を基準に考えると重りはa1の幅でしか動いていない。
右列は筐体がしっかり体に固定されており、身体を基準に考えると重りがa2の幅で動く。

a2>a1なので、右列の方が振動をより強く感じると考えて良いのではないだろうか?
まだ、しっくりこないが、実際に実験してみるとそう感じるので間違ってはいないのだろう。
ハーネスがついた実際の場合ではどうなるのか、次回考えてみようと思う。

<<つづく>>