台風一過
台風崩れの低気圧の影響で、今日は早朝から激しい雨と風だった。
台風ではないとはいえ、瞬間的な強風で家の周りに置いていたバケツやら段ボール箱やら、あちこちに飛ばされていた。
台風といえば、松本零士の名作「男おいどん」の主人公の大山昇太は、台風が来ると九州男児の血が騒ぐと言っていた。
私も小学校の頃を思い出すのだが、近づくとワクワクしたものである。
しかし、それは、学校が休みになるかも?という情けない理由からだ。
当時、私は学校に行くのが大嫌いだったのだ。
しかし、台風のコース予想が気になる私は、一生懸命、新聞やTVの気象情報を見るうちに、気圧配置図の見方を習得するなど、気象に関して色々と知識を得るというご利益はあった。
ついでに思い出すことがある。
停電した暗い夜を過ごし、明るくなって電気も来て、テレビのニュースで「台風一過です、秋晴れのすがすがしい朝を迎えました」などというのだけれど、私は小学校を卒業するまで、ずっと「台風一家」と思いこんでいた。
台風一家?、仲間の台風が他にもいるのか?
次の台風がやってくると、うれしいのだが、その様子はない。
当時、清水次郎長の時代劇ドラマをやっていた。
「一家」といえば、次郎長一家である。
もしかして、やくざと関係があるのか?
「台風一家」の意味がわからず、釈然としないままに、まぶしい朝日の中をとぼとぼと登校するしかなかった。
さて、今日は夕方になると雨が上がり、風も弱まってきたので、鏡町の干拓地の防潮堤の道をポタリングした。
自転車が多少重くなる程度の風だが、八代海は所々に白波が立っている。
西のほうは少しづつ晴れ間が見えてきた。
気づくと雲にぽっかりと穴が開いて、太陽の光がビームのように漏れている。
台風一過の明朝、きっと良いことがあるだろう。
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