秋の夜長、天の川銀河の妄想にひたる(4)

前回、天の川や星座との比較に戻ると書いたが、よーく地形図を眺めると、もう一つ不思議なことに気が付いたので、今回それを書いてみたい。
神話やオカルト、都市伝説の話で、時々出てくるので、琵琶湖と淡路島の形状の類似を例として出したが、B山をよく見ると琵琶湖の形状に似ているような気がしてきた。
しかも、B山の麓には宇城市に属する「琵琶古閑」という地名が存在するのだ。
「琵琶古閑」は宇城市にもかかわらず、氷川水系にあるのも不思議である。
地形図をみてもらおう。(赤丸のところ)

B山の丸い稜線の形状が楽器の琵琶を連想させるため、付いた地名なのではないだろうか?
琵琶湖も同様に形が楽器の琵琶に似ているためつけられたと言われている。
よって、それぞれ楽器の琵琶に似ている山と湖が、互いに似ていても不思議ではないし、けた違いに大きさの差があることを考えると、たまたま偶然と考えるのが普通と思う。
しかし、妄想するのは自由であるから、少し詳しく比較してみた。

上は言わずと知れた琵琶湖だが、400万年くらい前には伊賀上野付近にはるかに小さな湖として存在していたものが、すこしずつ北上して、100~40万年まえに現在の南湖付近に到達、それから面積を増やして今の形になったらしい。
だが、南側に広がる平野部分は干拓で埋まった部分もあるし、湖岸の進退も幾度かあったのではないかと、素人的には考える。

そう考えて、国土地理院の自分で作る色別標高図の機能をつかって、標高の低い部分を暗く、高い部分を明るくしてみたのが下の左の図だ。
さらに、暗い部分の輪郭をなぞると下の右図のようになる。

 

琵琶湖の標高は85.6mとのことだが、おおよそ100mくらいまで上昇したとすると、赤く囲んだ部分まで水がくることになる。

あるいは、南側の平野部が多くの河川から流れ込んだ土砂の堆積したものと考えると、体積前は赤線あたりが湖岸だったかもしれない。
素人の仮定になるが、赤枠で囲んだ部分が数万年前の琵琶湖の湖岸としよう。

この赤枠を縮小し、やや傾けて、B山と重ねると、

 

B山は凸、琵琶湖は凹だが、形はよく一致する。(偶然にしては良く出来ていると私は思う)

B山は頂上付近一帯が大変滑らかな形であるが、裾野にいくと、地盤が崩れたような形跡が多くみられる。
例えば数万年前はどんな形状をしていたのか想像をめぐらすと興味は尽きない。

誰かが琵琶湖を真似て山体を加工したのではないかと、妄想が止まらない秋の夜でありました。

<つづく>