ウェアラブルスピーカーのデザインを考える

過去の投稿では、臆病者の私は、明確な宣言が出来ずにいるが、これまで検討を進めてきたウェアラブルスピーカーの商品化を進めている。
最近の投稿で、ハイドレーションバッグの形をベースに外装を自作した話をしたが、音質や装着性は言うまでもなく重要なのだが、見た目も大変大事だと考える。
デザイナーではない私は、ネットでリュックやバッグや救命用具などを検索し、使えそうなネタを見つけて、それをヒントに考えるしかないのだが、最終的にはバッグを少量生産してくれる会社を探して、自分の考えるイメージを伝えてデザインしてもらうことを考えている。

そんな訳で、バッグ等の大手メーカーだけでなく、個人のクリエイターの作品も含め調査を行っている。
自分もレザークラフト初心者として時々、バッグやリュックを作ったりしているので、新鮮なネタを見つけては、「へえっーこんな面白い構造があるんだ!」とか、「こんな作りにするとすごくシンプルですっきりするね!」とか、しきりに感心している。

しかし、海外のクリエイターの作品と国内のクリエイターの作品を比べた時、どうちらが良いということではないのだが、デザインに根本的な違いを感じてしまう。
海外とひとくくりにしているが、正しくは、国ごとに違うのかもしれない。そこまで分析した訳ではない。
あくまで、私の主観なので、思い込みや偏見があるかもしれないが、日本人のクリエイターの作品は良く言えば誠実できっちりし、安心感や信頼感があるのだが、はっとするような形や構造のものが少ないように思える。

そう感じていると、ロシアの鞄職人の作品群が目にとまった。
「Notless Orequal」というブランドだ。

behance.net/NotlessOrequal

Nikita Suetinという人が制作しているようだ。
モスクワ在住のようだが、詳細はよくわからない。
最初、Notless Orequalのバッグやリュックを見た時、自分の発想でこんな形のバッグやリュックは全く浮かばないだろうと思った。
野性的でありながら、繊細、個性的でありながら、実用的。
野山を歩きつくした人が考えた形という感じがした。
うまく表現する言葉が見つからないが、私にとっては、大変なインパクトがあった。

Notless Orequalのバッグ(上記HPより)

 

 

Notless Orequalのリュック(上記HPより)

しろうとの私が感動しているだけで、日本の鞄職人が見ても「へぇー」程度のものなのかもしれない。
しかし、私の心には響いたのである。
現在考えているウェアラブルスピーカーにそのまま使用できる構造は無いかもしれないが、Notless Orequalが発するオーラのようなもの、そんなものが感じられるウェアラブルスピーカーを作りたいものだと、大変高すぎる目標をかかげてしまったのであります。