低音用スピーカーBOXの構造を考える(1/2)

2.1chにすると決めたが、「.1」の低音生成部はどういう構造にするか、知恵の出しどころで面白いところだ。
安直な方法としては、ソニー「SRS-WS1」やシャープ「AN-SX7A」の左右のスピーカーで採用されている方式でユニットを強化する等の低音特性を改善したものを低音生成部に用いる手段を思いつくが、スピーカーユニットの前面は外に向かって解放されないといけないので、配置する場所が限られてくるという問題がある。
いくら低音とはいえ、頭の後ろで音が鳴っては不自然な気がする。
こんなときに、基本的な知識がない私が参考にするのは、佐伯多門さんが書かれた「スピーカー&エンクロージャー大全」だ。
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私はスピーカーBOXと書いたけど、エンクロージャーと呼ぶのが一般的みたい。
この本では、エンクロージャーとして、バスレフガ型やパッシブラジエーター型など複数の方式が解説されているが、「ケルトン型」が搭載しやすいと思った。

ケルトン型は上記のように密閉型のスピーカーBOXの前面をバスレフ形のスピーカーBOXで覆ったような構造で、低音の出口はダクトのみとなる。
ブラウン管テレビでは、低音生成部は大きくて前面に配置できないので、低音生成部はTVの内部に配置し、スピーカーの前室を細長く伸ばして低音放出のダクトの開口部のみをTVの前面に配置した構造のものがさかんに開発されたらしい。
その後、ケルトン型はサブウーハーに展開され、更に応用・発展させた方式も考案され市場に出ているようだ。
これは、使えそうだ。ケルトン型をベースに考えてみよう。